不妊治療の記録(その2)

2022年現在、私はアラフォーで約2年間不妊治療をしています。

年齢的にも精神的にも、辞め時が頭をチラつくようになり、気持ちの整理もこめて今までの不妊治療を振り返ってみることにしました。

前回の「その1」では結婚直前に診断された「子宮頸部高度異形成〜自己流タイミング〜体内受精」まで振り返ってみました。

今回は、「不妊治療記録のお話し:その2」として「体外受精」がメインのお話しです。個人的な振返り記録ですが、よければお付き合いいただけると幸いです。

不妊治療年表(その2)

以下、私の不妊治療年表(38歳〜現在:体外受精)です。結婚当初、漠然と「周りはみんな苦労せずにするっと結婚していったけど、私は結婚にご縁がなかった。妊娠も苦労するんじゃ無いかな・・・」と思っていました。すると、本当に苦労している!涙

タイミング法、体内受精、体外受精・・・からの反復着床不全の疑い。私がママになれる日は来るのでしょうか・・・。そんな弱気発言が増えている今日この頃です。

2022年3月地方の不妊治療専門クリニックへ転院(引越しのため)
2022年4月 ~ 5月・色々検査するも、数値は年齢相応
 ただし、子宮筋腫が複数あるため精密検査を勧められる。
・さらにセカンドオピニオン取るように言われ、

 セカンドオピニオンを求めて総合病院で診断を受ける。
⇨結果、「複数子宮筋腫があるものの妊娠には影響ないと思われる」との診断
2022年6月・体外受精にステップアップ。初の採卵に挑む。
⇨ 5個採卵、全て受精卵(初期胚2個、胚盤胞:3個) となる。
2022年7月移植(1回目:ホルモン補充周期)
⇨ 判定日のHCG:1.20未満。着床せず。
2022年8月移植(2回目:ホルモン補充周期)
⇨ 判定日のHCG:1.20未満。着床せず。

⇨良好胚が2回「着床せず」だったため、 「反復着床不全」の疑いあり。
 子宮鏡検査と免疫因子検査を勧められる
2022年9月・子宮鏡検査
子宮内の炎症あり。子宮の炎症を抑える薬を約2週間服用。
・免疫因子検査

Th1/Th2(CD4)比:13.5(正常値:10.3未満)と正常値より高いことが判明!
 受精卵を拒絶する免疫反応が高いため、

 次回移植時には それを抑える薬を服用することとなる。
・ビタミンD

 ついでに調べたビタミンDも27.5と不足 (不足:20.0-29.9、欠乏:20.0未満)
 しているため、ビタミンDのサプリも服用開始。
2022年10月・年1回の乳がん検診を受診
(母が乳がん経験者なので、30歳から定期検診を受けている)
⇨ まさかの要精密検査となる

・精密検査の結果が移植予定日の前日にしか届かず、
 受精卵の溶解スケジュールを考えて移植断念・・・。
2022年11月乳がん精密検査 ⇨ 陰性
2022年12月<現在ここ>
・移植予定(3回目:自然周期)。
・移植前日よりTh1/2比の数値抑える薬を服用予定。
【鈴木花の不妊治療記録(38歳〜体外受精)】

転院後の検査あれこれ(38歳)

今後の生活を考え、地方へUターン移住した私たち夫婦。

初めての体内受精の結果に意気消沈していた&4月から不妊治療の保険適用開始、ということで少し不妊治療をお休みをした後、いざ新しい病院へ!

転院先の病院には、夫婦ともに以前の病院での検査結果を提出の上、血液検査。私はそれに加え、内診。

そして、院長先生に治療方針を仰ぐことに。すると・・・

院長先生
院長先生

ご主人の数値からすると、体内受精で十分妊娠の可能性がある。体内受精で妊娠する方は、1回でも妊娠する。前回の体内受精で妊娠に至らなかったのであれば・・・

・奥さん(つまり私)の年齢が38歳で高齢である

・奥さん(つまり私)に子宮筋腫が多くあり、着床を妨げている可能性がある

体内受精でもいいけど、年齢を考えると体内受精している間に卵子は老化していくからね・・・。(←これ繰返し言われる)

しかも筋腫もたくさんあるね。これが着床を妨げてるかもしれないし、子宮筋腫は流産につながる可能性もあるしね。まずはこの筋腫がどうなのかしっかり精密検査したほうがいいね!

わたし
わたし

え・・・前の病院では子宮筋腫あるけど、着床には影響ないところだから大丈夫、と言われてたのに・・・。また検査?!

年齢的に妊娠率がかなり下がってくるタイミングで悠長なことは言ってられないこと、そして子宮筋腫があると流産リスクが高まるため慎重になった方が良い、と繰返しお話しされ・・・。なんだか責められている気持ちになり、すんごく落ち込みました。

子宮筋腫:精密検査(38歳)

精密検査の結果は「子宮前傾しており、多発性子宮筋腫。悪性を示す所見なし」との診断。この結果を見た不妊治療専門クリニックの院長先生は、

院長先生
院長先生

これだけ子宮筋腫があると、妊娠の邪魔をしている可能性や、妊娠しても流産のリスクがあるため、私の判断だけでは妊娠許可出来ない。一度セカンドオピニオン取ろうか。

もうね。「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」となりました。

「苦労して妊娠して流産」これほど悲しいことはないです。だから事前にちゃんと検査した上で治療始めましょう!という事は頭では理解できますが、「38歳、すぐに治療開始して今年中に妊娠したい!」なんて息巻いていたので、心がついていかなくて・・・。モヤモヤを通り越して、「不妊専門の先生が何で判断出来んのかい!」と、ちょっと憤りを感じてしまいました。笑

が、文句を言っていてもしょうがないので行きました!総合病院の婦人科へセカンドオピニオン。MRIで撮った画像を持って、再度血液検査。結果・・・

セカンドオピニオンの先生
セカンドオピニオンの先生

う〜ん、確かに多発性子宮筋腫だけど、特にこの子宮筋腫が妊娠を妨げたり、流産リスクを高めてる、とは言えないね。

念の為に子宮筋腫を取ってから不妊治療スタートでもいいし、

しばらく不妊治療して、それでも授からない場合は「筋腫を取る」という選択でも良いと思うよ。

何そのモヤっとする診断結果は〜〜!とここでもモヤっとしました。が、お医者さんも確実なことが言えないんですよね。不妊治療とはそんなものか・・・と思いながら、診断結果を元に夫婦で相談。

その結果、

  • 保険適用になったことだし、年齢も考えて体外受精にステップアップすること(初めはあと2回くらいは体内受精をする気持ちでいた)
  • 数回移植して妊娠出来なければ、子宮筋腫を取る手術をする

という方針で、進んでいくことに決めました。

初めての採卵(38歳)

初めての採卵に向け、排卵させるお薬を決めるため(?)、再度もろもろ血液検査。不妊治療をしている女性なら敏感になる「抗ミュラー管ホルモン(AMH)※」も再検査したところ、

・AMH:1.04  (38歳だとAMH:2.5くらいが平均らしい)

との衝撃の結果が・・・。約1年前は「AMH:2.38」だったので、悪くても1.0後半かな・・・と思っていたら、まさかの「1.04」!「採卵うまくいかないかも・・・」と弱気になりました。

が、そんな不安はどこへやら。結果「採卵数5個、全て受精卵」になってくれました〜!ちなみに、私がやった採卵方法と受精方法は以下の通りです。

  • 採卵方法:ショート法(点鼻薬+自己注射)
  • 採卵数:5個(採卵時は全身麻酔使用)
  • 体外受精(卵子に精子を振りかけて受精させる方法):2個受精
  • 顕微受精(卵子に針で精子を入れる方法):3個受精
  • 合計5個の受精卵を凍結(2個:4細胞期胚で凍結、3個:胚盤胞で凍結)

※抗ミュラー管ホルモン(AMH):卵巣の予備機能(卵子がどれくらい残っているか)の指標。この数値が低いほど閉経に向かい、元気な卵子の採卵も難しくなる様です。

移植(1回目、2回目:38歳)

そして街にまった移植です!もうワクワクが止まらない!という感じでした。色々数値に問題はあったものの、採卵〜内膜チェック(移植に適した内膜の厚さがあるかの確認)は超順調!このまま妊娠できるのでは?!と期待感に溢れていました。

移植の感想は「想像より痛い!」でした。「移植は痛みもなく・・・」という話をインスタなどで見ていたし、私自身痛みに強いと思って油断してたからか、子宮に機械が入る時の「ぐりぐり」は「うっ」と言葉が出るほど痛かった・・・。

なにはともあれ無事に移植。移植後にはジンクスである「マックのポテト」を食べ、夜ご飯に渡蟹のパスタを食べ、ジンクスも完璧!

そして、インスタで見るような妊娠超初期の体調の変化あるよ?とほくそ笑みながら過ごすこと数日。万が一、「判定日に病院で「陰性」を突きつけられたら、立ち直れない!」と思い、判定日前日。夫に見守られながら自宅で妊娠検査薬で検査したところ・・・

・ど、陰性!

な〜〜〜〜んにも反応ありませんでした。体調の変化も感じていたので、期待してしまい、落差がすごい。夫もがっかりしている様子で、二人で落ち込みました。翌日の病院での判定(血液検査)でも「HCG:1.20未満」で着床すらしていない状況でした。

まだ1回目だから!とのことで、翌月にまた同じ方法で移植をしたのですが、1回目と同様、2回目の移植後も体調に変化はあるものの、「検査薬:陰性」、病院での判定「HCG:1.20未満」で着床すらしていませんでした。

良好胚を2回移植したのに妊娠成立しなかったため、2回目の移植を担当してくれた先生から、

移植担当の先生
移植担当の先生

「反復着床不全」の可能性も考えられるね。このまま移植を続けるより、少し検査した方がいいと思う。検査費用も結構かかるから、まずは「子宮鏡検査」と「免疫因子検査」、あとそこまで費用かからないから「ビタミンD値」の検査をおススメするけど、一度考えてみてね。

・反復着床不全:40歳未満で3回以上(1回1〜2個で合計4個以上)胚移植をしても妊娠しないこと

だそうです。私は2回しか移植していませんが、一度も妊娠反応が出ていないことを考慮すると、このまま何もせず3回目の移植を迎えるより、検査をした方が良いのでは、との提案でした。

いくつかの検査を紹介してもらい、夫と相談。ネットで調べても色んな人の意見があるし、素人の私たちには何が良いか判断は出来ないので、先生お勧めの検査をすることに。それでも何も異常がない場合は、その時に検査を続けるか、移植してみるか判断しよう!ということになりました。

「子宮鏡検査」と「免疫因子検査」と「ビタミンD値検査」

子宮鏡検査は子宮内に水を溜めて、子宮内を直接エコーで診る検査です。通常の経膣エコーは超音波で診ているらしく(嘘だったらすみません!)白黒ですが、直接子宮内にエコーを入れてみるので、映像はカラーです。そして、これがまた痛い・・・。エコーしながら所見を教えてくれるのですが・・・

先生
先生

エコーが入る時は痛いと思うけど、ちょっと我慢してね〜。

これが子宮内の映像だよ。卵巣の入り口におできみたいなものがあるけど、影響はなさそうだね。ここが赤いのわかる?所々子宮内が炎症してるね。これは治療した方がいいね。

と色々教えてくれるのですが、痛いのであまり見えない。でも、子宮内が炎症を起こしていることが判明。

さらに、免疫因子検査とビタミンD値を測るための血液検査の結果、

  • 免疫因子 Th/Th2比:13.5 (正常値:10.3未満)
  • ビタミンD:27.5 (欠乏:20.0未満、不足:20.0〜29.9)

Th/Th2比が高い=受精卵を異物とみなして排除しようとしてしまう状態であったこと、妊娠成立に必要な栄養素であるビタミンDが不足していることが判明!これが全てクリアになれば妊娠できるとは限りませんが、まずはいくつか原因がわかってよかった〜と少し希望が見えた気がしました。

これらは薬やサプリを服用することで対処できる、とのことで、3回目の移植は薬を服用しながら(正確には服用する薬を増やして)進めることになりました。

乳がん検診→要精密検査となり3回目の移植中止(38歳)

突然ですが、みなさん。乳がん検診行ってますか?笑

私は母が40代で乳がんを患っていること、30歳頃に胸のシコリ(結果は良性の乳腺症)が気になり始めたことから、30歳から年に1回乳がん検診を受診しています。毎年健康診断の際に乳がん検診をしているので、今年も健康診断に合わせて乳がん検診を受けると、まさかの「要精密検査」に!

検診してくださった先生いわく、

乳ガン検診の先生
乳ガン検診の先生

おそらく良性だと思うけど、嚢胞の集合体は稀に初期ガンの事がある。

不妊治療している、とのことだけど、妊娠すると免疫力が低下してガンは悪化するし、妊娠中は何も検査できないから、移植前に精密検査しておいた方がいいよ。

もうね、本当に「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」ですよ。移植に向けて、薬飲んで準備してましたし、移植日も決定してたんです。でも、精密検査してその結果が届くタイミングと受精卵溶解スケジュールを考えると、万が一「乳ガン」と診断された場合は、大切な受精卵が無駄になってします。

なので、一旦3回目の移植は中止し、乳ガン検査の精密検査を受けることにしました。結果は「陰性」。「きっと乳ガンで、もう赤ちゃんとご縁がないんだろうな・・・」とかなり落ち込んでいたので、「陰性」の結果には本当に嬉しかったです!

乳ガン検診の先生
乳ガン検診の先生

女性のホルモンバランスの影響で嚢胞は増えたり減ったりするんだよ。あなたの場合は、不妊治療もしているし、ホルモンバランスの影響で嚢胞が増えたんだね。でも良性だから大丈夫。これで思いきり不妊治療してね!でも、定期検査はしていこうね。

ということで、不妊治療に向けて先生からもお墨付きをいただきました!

移植(3回目、38歳)

そして、2022年12月に3回目の移植が決定しました!

3回目の移植は、「ウクライナ情勢でホルモン補充薬が不足している」とのこと(こんなところにも戦争の影響が・・・)で、自然周期での移植になりました。服用する薬が少なくなったのはよかったのですが、Th/Th2比の値を抑えるための薬が「一粒2,000円」!移植前日〜妊娠した後もしばらく服用するので、薬代だけで20万円弱かかる予感・・・。笑(いや、笑えないけどしょうがないんだ!)

何はともあれ、今は移植に向けて日々を穏やかに過ごしています。

今後の不妊治療について

私たち夫婦は「不妊治療は保険適用の範囲まで(つまり移植は6回まで)」と決めています。頑張ればもっと治療を続けられるかもしれませんが、治療を続けていると

  • 妊娠に一喜一憂してしまい、鬱々した気持ちになってしまう
  • 夫婦仲が険悪になる時がある(どうしても治療は私に負担がかかるので、そのモヤモヤから喧嘩に発展してしまう)

など、やっぱり精神的にしんどく「長期間の治療はメンタルが持たない」と実感することが多いからです。

そもそも私たち夫婦は、結婚する時に私に子宮頸部異形成があり、子どもは望めない可能性があった。2人で楽しく生活するために結婚したのだから、二人で楽しく生活できれば十分幸せだよね!子どもに恵まれなかったら、ワンコと3人で楽しく暮らそう!という話に落ち着きました。(子どもを授かれなかったら、ワンコを家族として迎える予定です)

現時点では、今回の移植がダメでも治療は続けるつもりですが、私の気持ちがついていかなくなれば、保険適用の範囲内でも治療を止めるかもしれません。

子どもがいたらより楽しい!でも、子どもがいなくても良い人生だった!と言えるように生きていきたいと思っています。

まとめ

2回に分けて私の不妊治療記録を綴ってみました。ただの個人的な記録にもかかわらず、最後までお付き合いいいただきありがとうございました!

今月3回目の移植です。どうなるかは分かりませんが・・・「良い人生だった!」と言えるように、これからも毎日楽しく過ごしていきたいと思っています。

赤ちゃんを望むすべてのご夫婦に、赤ちゃんが来てくれますように・・・。

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